11年10月20日
スタッフコラム『ダイヤモンドの真実』
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カテゴリー:信頼資本日記
さわやかな季節となって参りましたが,皆さまお元気ですか?
先日,映画「ブラッド・ダイヤモンド」を見ました。2006年の映画でレオナルド・ディカプリオ主演,アカデミー賞の5部門にノミネートされた作品です。映画の内容はアフリカのシオラレオネのダイヤモンド採掘権を巡る内戦,何百万もの難民が生まれた現実の話がベースとなっています。
私自身シエラレオネの状況について知ることになったのはここ2年ぐらいで,それ以前は難民キャンプの様子と,腕に包帯が巻かれている人々の写真の印象だけがありました。この腕のない人々は内戦による負傷なのだと私はずっと思っていたのですが,実は1999年当時のシエラレオネ政府の選挙スローガンが "The future is in your hands." だったことから反政府勢力RUFが"投票できないようにしてやる"と住民の腕を切り落としたのだそうです。また手足を切断された市民たちが作物の収穫作業ができなくなり,食糧をRUFに頼るようになることや,政府軍も食糧の道を絶たれて国全体が飢餓のために不安定化することをRUFが狙っていたとも言います。映画でもこの手を切り落とす正視に耐えないシーンが出てくるのですが,シエラレオネ内戦で横行した暴力のひとつの象徴的なもので,実際に罪もない多くの人々が手足を切り落とされています。
また映画の中では反政府軍に連れ去られた少年が恐怖と薬物によって"少年兵"となるシーンも出てきますが,この少年兵も実際にあった話だそうです。入隊の儀式として時には両親を殺害する,あるいは隣人の手足を切断するように強要したとも言われています。RUFだけでなく政府軍も少年兵を使用していたとも言います。少年兵という意味ではシエラレオネだけでなく,スーダンやウガンダでも見られると言われていますが,これは洗脳しやすい子供が使いやすいからだと思われます。10歳前後の子供達が自分の背丈ほどもある自動小銃を構えて無差別に人々を打ち続けるシーンには胸が痛みます。
結局こうした悲惨な現実がダイヤモンドとは全く縁のない貧しい人々の上に起こっているという皮肉を思わずにはいられません。同国の内戦では最大20万人が殺害され,36万人の国際難民が発生したとも言われます。ダイヤモンドだけでなくかつて象牙やゴムなどの資源の利権を巡って,それとは全く関係のない人々が犠牲になった例は世界にいくらでもあるのです。
お金が全てという利権を追求する道を批判するのは容易いことですが,同時にこうした悲惨な現実に涙をしながら多額の寄付をする人が,高価な貴金属を身にまとっているということもまた現実としてあります。これは営利・非営利の発想では解決できない問題の1つとも言えるのかもしれません。原因と結果の間に多重の要素があり,1つのことを解決するのには多くの智慧と協働が必要だと思うと同時に,どんなに困難であってもこうした現実があることをこころに置きながら,新しい道を模索し続けることが大切であることを改めて感じた作品でした。
(上原)
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