信頼創出イベント

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融資対象者インタビュー(株式会社オモレイ 社長 大亀靖治氏)

株式会社オモレイ 社長 大亀靖治氏

聞き手 信頼資本財団 事務局長 鴨崎貴泰



鴨崎 まず事業内容についてお話いただけますか?

R0010925.gif大亀 今、事業内容としては二つあります。1つは、光回線の販売です。もともとの流れとしてはそこからですので、まだ継続しておりますし、今年度中は行う予定です。もう1つは、進学情報などの高校生に向けたコンテンツです。フリーペーパーにこだわってはおらず、進学情報や教育分野に対してアプローチできるものを作りたいと考えております。高校生の趣向によってだいぶん変わってきますので、フリーペーパーの枠の中で考えると厳しくなりますから、今後携帯コンテンツ、Webコンテンツもそうですし、I Padなどを学校機関が取り入れるという流れもありますので電子書籍など、長いスパンで考えています。

鴨崎 御社の事業計画の中で、1年2年後にはWEBでのコンテンツの配信などもお考えだと思うのですが、その中でフリーペーパーで収まらない情報も載せていくサービスも考えていますか?

大亀 WEBに情報をシフトさせていくことも前向きに考えております。

鴨崎 フリーペーパーの中に載せている情報はどのような内容になりますか?

大亀 弊社の方針としては、高校生の手に取ってもらうことが最優先課題ですので、高校生のスタッフの子たちが企画も考えたりしております。そして進路についての情報があるという形にしております。

鴨崎 ただコンテンツの中で普通に進路指導部にあるような情報を載せていいたのでは、高校生は手に取らないし読まれにくいし、載っている内容が自分の欲しい情報ではないというか、情報のギャップをみたいなものがあるのですか?

大亀 実際、他の業者さんが作っておられる媒体にも、ビジュアル的にも内容がお面白いものがありますし、ちょっと路線は違いますが、そういったものもあります。しかし、とにかく「進学しよう」という情報の収集になっているので、もっと仕事のこととか知ってもらうことが大事なのかなと思います。

鴨崎 だからコンテンツの中に職業紹介があるんですね。

大亀 職業を毎回特集するという構成にしています。

鴨崎 もともとこの事業というか、高校生に対する情報提供をしようとしたきっかけや事業にしようとした動機についてお伺いしたいのですが。

大亀 最初に思ったのが、なぜ勉強しているのかと思ったことです。鴨崎さんは、なんで勉強されたのですか? どういうモチベーションでされていたのかと。

鴨崎 高校までは完全に進学目的ですよね。すごくつまらなかったです(笑)好きな教科とかもありましたけど。

大亀 今は進学しても就職がなかったりとか、そういう昔からあるイメージ(大学を出たら就職先が当然あるというイメージ)がないのかなと思います。逆にうちで求人出しても大卒の人が来るんです。仕事がないようですね。そういった情報を発信するのもよいのではないかと考えましたが、うちは会社なのでボランティアは出来ません。そこで、高校生に対して直接配布できる情報物がなかったので、学内設置のものがあれば、広告出稿をするお客様もおられると思いまして。

鴨崎 学ぶ意味を含めてだと思いますが、中高生の自殺の問題がクローズアップされていた時期もありましたね。そういった状況は、なんとかこの現状を変えたいというきっかけになりましたか?

大亀 社会的な事業をしたいね、と話をしていた時に、自殺が多いと知りました。いろいろ調べると中高生の自殺も結構あると...、同じことだと思うんですよね、生きる意味がわからないということも、勉強する意味が良くわからないということも・・、そういう部分を変えられればと思いました。

鴨崎 そういう第一歩として、この先どんなことが学べるのかを情報として手元に届ける、その先に仕事があるのかという情報を提供すると。その先がみえることで今を生きようとか学ぼうというモチベーションが起こるような媒体としてこのフリーペーパーが位置づいているのですね。

大亀 そういうことを目指したいと思っています。

鴨崎 御社の社訓ではないですけど、「世界をさらにおもしろく」ということで、手に取ってもらわないとしょうがないよね、ということでコンテンツとしても面白いものを作られているわけですよね。

大亀 頑張っている高校生なども出てきています。

鴨崎 高校生の声の中に「インスト」があるから毎日楽しいではありませんが、進路も考えるようになったとかうれしい声はありますか?

大亀 ありますよ。表紙募集で表紙になった子がモデルを目指したりとか、今度AO入試を受ける高校生は、ここのスタッフをした経験を言わせて下さい、とか。みんな面白がってくれています。実際最近の動きとして多いのが、高校の先生と一緒に作るページがあります。「探偵」(INST7月号に掲載されている企画)とかそうですし。

鴨崎 一緒に先生も入っているのですか?

大亀 学校の授業でやっています。あと大阪のH商業高校では、進路部の先生が推薦する大学の教授の先生を取り上げさせていただいて、高校生の子に数人取材に行ってもらい、文章を書いてもらっています。

kamo-2.gif鴨崎 現場の先生の悩みなど話も聞きますか?

大亀 ありますね。進学させるのもどの学校にさせたらいいのかわからない方もいるようです。

鴨崎 イメージとしてはどれだけ行き先(進路)をキチンと決めたということが成果指標にある意味なっていて、そこ(進路の先)は、実際どんな所なのかという情報を進路指導部の先生が持っていなかったり、その先本当に就職が出来るのかというところまで考えた上で進路を勧めているということが実際行われていなかったりというイメージがあるのですが、実際そのような実態はありますか?

大亀 あります。進学先が募集定員割れの場合もありますし、将来就職がなかったりなど、情報に関して大学・専門学校側の担当者が来て伝えるだけですので、高校の先生もわからないでしょうね。

鴨崎 例えば情報の格差のようなキチンと情報が伝わっていない状況で、オモレイさんはそこを事業として解決していく思いはありますか?

大亀 したいですよね。私達は本当の情報を伝えることが必要とされていると思います。実際高校の先生がとても欲しておられると思いますし...。

鴨崎 ないのですか?

大亀 ないですよ。大学の調査のようなものはありません。実際の就職率なども作ってある数字です。就職希望しなかった人の数字は入っていませんから、総体的に90%以上になっていますが、基本的には違うと思います。専門学校の国家試験合格率もそうですね。希望した人の数字です。その学校に行ったからといってその国家試験に皆が受かるわけでもありません。学校によっては受からなさそうな人は留年させるという指導をしているところもあり、学校によって変わりますね。

鴨崎 今はガイダンスのようなものもしていますか?

大亀 メインではしておりませんが、やってはいます。

鴨崎 PRしたい学校さんと高校側を結び付ける場の提供をしていく中で、そのコンテンツの内容の中に起業家のネタを入れたりなどしていますね。ここは良いという学校(大学・専門学校)をセレクトして高校とマッチングしたりなどはありますか?

大亀 考えることはありますが、実際は難しいですね。どちらのスタンス(高校側か大学・専門学校側か)を取るかです。業者による嘘の情報というか誇大評価が流れているような気がします。私たちはその分野にいっても仕方がありませんから高校の先生が喜ぶスタンスでいかないといけないと若干感じています。難しいですが。

鴨崎 そこも含めてですが、現状の事業の状況をご説明いただけますか? また今後1年後ぐらい先の計画や挑戦したいことなどもお話しいただけますか?

大亀 現状としてはもっと高校生が必要とするメディアを創りたいです。前回の情報誌の調査では、進路指導部では81%、図書館72-3%ほどの配布率です。手元には取ってもらっているんだろうなと思います。しかしもっと高校生が読む内容を作らないといけないと思っています。

鴨崎 それは何が足りないと分析していますか?

大亀 それは記事的なものだと思います。単純に学校紹介を載せるだけでもダメですね。高校生を連れて行って大学や専門学校に体験入学に行き、様子を自分たちのブログにも書いてもらい情報発信してもらう仕組みを作ることが課題としてあがっています。

鴨崎 エリアは今後どこまで広げていきますか?

大亀 現状関西ですね。あと中四国を考えています。最近様子をみていますと他のエリアの反応が若干悪いので、もっともっと関西での基盤を作らないといけないと考えています。

鴨崎 しかし設置している高校が960校まで増えていますよね。その中で関東でもすでに150校に設置してますよね?

大亀 そうですね。

鴨崎 関西の基盤を固めるとは具体的にどうしていくということですか?

大亀 認知度を高めることが大事です。もう少しいろいろなデータを収集していかないといけないと思います。他の媒体よりこの媒体が強いというようなデータを集めないといけませんね。

鴨崎 今は何人のスタッフがいますか?

大亀 僕を入れて4名です。さらに来週一人増えます。

鴨崎 人材育成が今後課題になりそうですか? 最初にお会いした時も「どんな悩みがありますか?」と伺った時も人材育成というのがありましたものね。

大亀 10名ぐらいにしないと夢を語るなと言われましたしね。今は10名の規模までもっていき、収益ありきで全て判断しないといけないと言われます。その判断軸からずれると倒産すると思います。メイン事業であっても収益がなければ撤退の決断をするべきだと考えております。進学情報誌についてはこの秋が勝負だと思います。学校さんの年間予算が秋に組まれますので、進学系の媒体業者は秋が勝負です。

鴨崎 広告を載せるほうの予算組みですね。専門学校や大学のですね。

大亀 そうです。今後も頑張っていきたいと思います。



融資について

鴨崎 話は変わりますが今回の融資についてもお話を伺いたいのですが、まずこの財団をどこで知りましたか?

大亀 信頼責任者のNさんからです。

鴨崎 どんな紹介がありましたか?

大亀 その当時、借り入れを考えていました。会社が危ないわけではないのですが、何かある時に困ると思いましたし、ちょうど人を雇い入れ出した時期でもありました。その時のリスクを減らし、借り入れと実績があれば良いなということを信頼責任者のNさんに相談した時に紹介されました。

鴨崎 借り入れという話がありましたが、今3期目に入っていらして他の既存の金融機関も検討されていたという話もありましたが、具体的にどこか検討されたところはありましたか?

大亀 動いてはいないです。

鴨崎 実際お金を借りようと思った時に、既存の金融機関で借りられるかという不安はありましたか?

大亀 (情報誌事業に関しては)事業内容や実績がなかったので、単純に回線の販売をしていれば借りられると思いますが。人を増やしたりということになると金融機関からの借り入れは難しいかもしれないと思いました。

鴨崎 融資を受ける時に大きくポイントが三つあると思っています。金利、担保、保証の話だと思います。保証は代表者の個人保証をつける場合が多いと思いますが、担保の場合、物的担保を求められることがあり、かなり悩まれる方が多いと思いますが、そのような心配はありましたか?

大亀 保証人になってくれる人はなんとかいました。知人の社長と軽く話をした時にありました。実際それで進めようかとも思いましたが、そのままになってしまいました。

鴨崎 信頼資本財団を紹介されて融資を検討する中で、不安になる部分はありませんでしたか?(笑)

大亀 僕は信頼責任者のNさんからの紹介ですし、日常大変お世話になってい ookame1.gifる方ですから、この人に裏切られることはないと信じてましたし(笑)

鴨崎 Nさんは信頼責任者にもなってくれていますね。

大亀 そうですね。ただ少し困ったのが信頼責任者のイメージがつかめなくて、頼みたい方への説明の仕方が良く分からなかったです。なぜ保証人じゃない信頼責任者の住民票や印鑑証明まで必要なのかなと思いました。

鴨崎 信頼責任者の提出書類については、単なる債務の保証人ではなく、融資対象者が信頼に足る人物であることを保証してくださる大切な方々なので、御本人確認も丁寧に行う必要がありますし、「信頼を保証する」という意味をよくお考えいただいたうえでお申し込みいただきたい、というこちらの思いもあり、内容を決めさせていただきました。

鴨崎 融資の申請をする時に一番苦労されたのが、信頼責任者の方へお願いするところだったかと思います。大亀さんとお話していると具体的な困った事例がありましたね。なんでこんな書類が必要なのかと。他の申請者の方からも「直接会って信頼資本財団のやりたい事ややっている事や融資の仕組みを聞くと自分は何となくわかる」と、しかし財団のことを全く知らない方に信頼資本財団のことから話をして、融資の話をして、さらに信頼責任者の話をしてというのはハードルが高いという話を聞きました。大亀さんも最もご苦労されたところですか?

大亀 第1回目の融資でしたのでイメージがつかめないのはありました。

鴨崎 信頼資本財団の融資の魅力はどういうところだと思いますか?

大亀 社会人経験が豊富な方がたくさんいらっしゃることです。プレゼンテーションの時もそうですが、意見を頂けるのがお金以上の価値がありました。うちの会社のサポートをして欲しいと思いました。

鴨崎 メンターのようにですか?

大亀 そうです。

鴨崎 アドバイスをもらえるネットワークがこの信頼資本財団では作れそうですか?

大亀 そうですね。もっといろいろ話を伺いたいと思います。

鴨崎 先ほど審査の過程のお話がありましたが、印象深いことはありますか? 次回の融資募集では、京都でも融資の説明会をしたいと思っていますので参考に伺いたいのですが。

大亀 審査会の時は、もっと詰められると思っていたのですが、優しい方が多いと思いました。

鴨崎 最後のほうには、暖かいというか「期待しているよ!」という言葉をかけられていましたが...。

大亀 普段は助成金などのプレゼンテーションでは詰められるのですが、そういう感じではなかったですね。

鴨崎 では全体的には審査が甘かった?(笑)

大亀 甘くはなかったですよ!(笑) あと、信頼責任者の方にお願いした時に、皆さんが快諾してくれたことが大変嬉しかったです。いつかは恩返しをしたいと思います。

鴨崎 信頼責任者の方に融資の報告をされたと思いますが、どのような反応でしたか?

大亀 「良かったね」と言って下さりました。皆さん応援して下さっているのでお礼をしないとな、と思います。自分一人で抱えられるものだと良いのですが、(融資を受けるということは)それが出来ないものでしたから・・。

鴨崎 何か今後信頼資本財団への要望や、事業の中でこんなことが出来るのではというものはありますか?融資を今回受けられたもう一つの企業がソノリテさんですが、ソノリテさんには早速知っている団体さんをご紹介させていただいたりしています。一緒に営業回ったりすることもありますから。そういう単純な話でも良いですし、仕組み的なものでも良いですし、財団を使って出来そうなものがあれば伺いたいです。先の話でも良いですから。

大亀 勉強する場を設けていただきたいです。学べる場ですね。

鴨崎 それはどんなイメージですか? 例えば経営者養成講座全6回のようなものですか?

大亀 そういうものではないです(笑) いろいろお話できる場が欲しいですね。飲み会のようなものでも良いのですが。

鴨崎 そうですね。信頼責任者の方も含めて、僕たちが関西に行った時などに集まっていただいて、理事長の熊野を交えながら日ごろの話をするとかもいいですね。

大亀 具体的にビジネスの感覚というんですかね・・そういったアドバイスをいただきたいと思います。

鴨崎 最後にこれから融資を検討される方に一言お願いいたします。

大亀 何事も挑戦だと思いますので、やってみていたければと。ここで出来た出会いというものもありますので、そういった意味では融資を受けられてよかったと思っておりますし、今後もいろいろアドバイスをいただきたいなと思っております。

鴨崎 ありがとうございました。



他の第1期融資対象者のインタビューを見る ⇒ 株式会社ソノリテ 社長 江﨑礼子氏 インタビュー

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